ゲームバランスが悪いゲームはクソゲーなのか

「このゲームはバランスが悪いからクソゲー」
ゲーム好きでゲーム関連のコミュニティに所属している人なんかは必ず一度は耳にする言葉だと思う。

気になって考えてみた、一体いつから自分は「ゲームバランス」という概念を意識しだしたのだろうと。
誰かに教えて貰えなければ気にも留めなかったかもしれない。

・このゲームは敵がとても強いから気を引き締めて戦おう
・このゲームの敵は強烈な状態異常を連発してくるが回復手段が少ないのでどうやって突破すればいいだろうか
・このゲームはこの味方がズバ抜けて強いからこいつを中心に作戦を立てよう

昔はこんな風に考えていたゲーム達を、今ではクソゲーのたった四文字に凝縮して評価する事さえできてしまう。

歯応えがあり難しいゲームとバランスが悪いゲームは紙一重で、時にその評価はプレイヤー自身の感性に委ねられる。
基準を定めることは不可能だ、だから僕は全てのゲームプレイヤーは「誰かが教えてくれた基準ではなく、自分が見つけた自分だけのバランスの基準」を少し考えてみてもいいんじゃないかなと思う。

毎日滝のように流れてくる無数のゲーム情報は僕たちの感性の隙間にすっと入り込んで浸透してくる。
それらすべてが悪いとはもちろん言わないが、一番大事にしてほしいのは自分が感じたものだと思う。

恐らく遊んだ全プレイヤーが満場一致でクソバランスだと言うゲームが一つある
「ライトファンタジー」というスーファミのRPGで、僕もクソバランスだと思う。

高いエンカウント率、一回2分も3分もかかる戦闘、キャラ性能差に難はあり、一度受けたら致死級の状態異常が頻繁に飛んでくるにも関わらずそれを治療するアイテムはカジノの景品でしか手に入らない…。
バランス最悪な部分を挙げればキリがない本作だけど、これをプレイしていた小学生当時の自分はバランスの悪さを意識してプレイしたことなどなかった。
だとすればきっとバランスの悪さについての問題意識ってどこか外から輸入されてきたものなんだなって。

そしていつからか、バランスが悪いとつまらないをイコールで結んでしまったな、と。

バランスが悪くて面白いゲームなんてあっただろうか。
あるある、おそらくゴロゴロ転がっている。

急に強力な敵が出現しボス戦さえ敵の行動によっては初手リセットが必須なロマサガ2。強力ジョブとアビリティが多く稀代のバランスブレイカーまで抱えるFFT。

僕の好きな二作品を挙げてみたけど、この二つはバランスが良い作品ではないと思う。だけれどゲーム史に名を残す紛れもない傑作だし、バランスが悪い部分は何かしらの工夫で調整も効く。その『バランスが悪い部分は何かしらの工夫で調整も効くことを、バランスが良いと呼ぶ』のかもしれないけど。

だからこそ、そういった作品とは違って難易度に対して工夫でどうしようもできず、それがゲームの面白さを直接的に損なっている体験だった時にはじめて『この作品はバランスが悪いのでつまらない』。となるんじゃないだろうか。

もちろん人によるとは思う。簡単なゲームがジャストバランスの人だっているし、逆にギリギリのリソースやりくりする事でしか快感を得られない人だっている。では自分はどっちだろうか?毎日ネットから伝わってくる「誰か」の感性を自分のものとせずに、自分の感性に自ら気が付く事。そうすれば、ゲームはもっと多くの体験を約束してくれるんじゃないかと思う。